“鬼才”が仕掛ける衝撃の連続 SPAC『授業』公演&アーティストトーク レポート 執筆しました
エンタメ特化型情報メディアSPICE(スパイス)のサイトにて、執筆記事が公開されました。
SPACとは前職時代にご縁があって一緒にお仕事させていただいたりしていたのですが、実際にSPACに足を運んだのは今回が初。噂通り素敵な劇場でした。が、私が観劇したのは東京からバスで往復できる10/7(日)で、道路渋滞などもあって劇場をゆっくり拝見する時間がなく、バタバタと行って帰って来てしまいました。グランシップの中や周辺もお散歩してみたかったです。
演出の西氏のことは実は大学時代から知っていて、まさか西演出の作品のレポートを私が執筆する、なんていう日が来るなんて夢にも思いませんでした。学生時代から尖った演出をする方だったので、その“尖り”が観客によってそれぞれ違った引っ掛かり方や刺さり方をするのだろうと思います。見出しに「仕掛ける」と入れたのは、見る者の心をざわめかせるそういった尖りの連続が、私には痛快な仕掛けに思えたからです。心をチクチク、あるいはザラザラ、もしくはガリガリと刺激されるこの舞台に対する観客の反応は、観客自身を映す鏡になっていると思います。
演劇はすべてを提示する芸術ではない、というところが一つ肝になっているとも思っていて、レポートの中で「答え」という言葉を使いましたが、それは「正解」という意味ではなく、あくまで今作品が選択した着地点、というニュアンスです。その「答え」を受けて、観客がどう感じるか。最終的に見た人の心の中でこそ、演劇は作品として成立するものなのではないかな、と思っています。
そして、図らずもアーティストトークの日に観劇したので、そちらのレポートも書かせていただきました。宮城さんと成河さんの、西さんに対する信頼とか愛情とかが伝わってきて、とてもあたたかなトークでした。いずれまた、西演出の舞台に成河さんがご出演される機会がありますように。
この宣伝ビジュアルも強烈で印象的でした。映像化もされて話題になった「鈴木先生」の作者、文芸漫画家の武富健治さんによるものです。