KAAT 神奈川芸術劇場プロデュース 『オイディプスREXXX』
先日、対談記事を書かせていただいた「オイディプスREXXX」を観劇。
ちなみに対談記事はこちら↓
ラップミュージックをはじめ、ふんだんに盛り込まれた現代性、だけどその現代性によってむしろ鮮やかにギリシャ悲劇が舞台に立ち上がる。ソポクレスがやりたかったのはきっとこういうことだったんだ、と腑に落ちた。
イオカステ役の南果歩さんとクレオン役の宮崎吐夢さんは、他にも何役か演じているのだけど、そこに深い意味があるように感じられた。イオカステ役の俳優が羊飼いを演じることで、羊飼いの想いは実はイオカステの本心だったんじゃないか、と思えてその慟哭が胸に刺さった。
演劇ってきっといつの時代も、その時代を映す鏡のような存在だったんじゃないかな。そんなことを思いながら、紀元前と現代の両方に思いを馳せるという観劇体験となったのでした。