上海戯劇学院×世田谷パブリックシアター『風をおこした男ー田漢伝』合同取材会レポート 執筆しました
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世田谷パブリックシアターで10/6(土)、7(日)に上演される、日中平和友好条約締結40周年記念公演『風をおこした男―田漢伝』に関するレポートです。
日中平和友好条約締結40周年記念公演 『風をおこした男―田漢伝』 中国語上演・日本語字幕 | 主催 | 世田谷パブリックシアター
今回、このお仕事をお受けするまで田漢さんのことを存じ上げなかったので、非常に勉強になりました。このような機会を得られたことを嬉しく思います。また、中国の演劇事情にもまったく疎かったものですから、今回いろいろ知ることができてよかったです。
タイトルロールの田漢さんのことをもうちょっと詳しく知ろう、と読んだ本がこちらです。「田漢 聶耳 中国国歌八十年」
田漢さんの姪である、田偉さんによる著作で、田漢さんの生涯を中心に、中国国歌の歴史や、田偉さんご自身のことも綴られています。とても読みやすくわかりやすい本で、一気読みしました。
それから、もう一冊。「日中の120年 文芸・評論作品選 2 敵か友か 1925-1936」
こちらについては、今のところ田漢に関係のある部分しか拾い読みしていないのですが、それでも十分興味深い本です。せっかくなので通読してみたいと思います。ちなみに私が拾い読みしたのは、谷崎潤一郎「上海見聞録」、郭沫若「日本人の支那人に対する態度」、武者小路実篤「支那と云ふ言葉」、田漢「戦塵回想」です。いずれもとても面白かったです。「上海見聞録」では、谷崎と中国の文人たちとのフラットな交流が描かれていて、そこには田漢も登場します。武者小路実篤の「支那と云ふ言葉」は何とも言えず純粋でまっすぐな実篤に好感を抱きました。
中国と日本の文化の過去における接点、そして中国演劇の今を見ることのできる貴重な機会、ぜひ多くの方に見ていただきたいです。