慢慢走 Walking Slowly

好きなことを、好きなように、ゆっくり綴る。

《舞台》「見よ、飛行機の高く飛べるを」

世田谷パブリックシアター・プロデュース企画
レパートリーの創造2004「見よ、飛行機の高く飛べるを」


作:永井愛 演出:アントワーヌ・コーベ
出演:井川遥/魏涼子/中村美貴/山谷典子/もたい陽子/伊勢佳世/村松えり/ともさと衣/笠木誠/藤沼剛/谷川清美/塩山誠司/久保酎吉/冷泉公裕/大方斐紗子八木昌子

永井愛の代表戯曲を、フランス人演出家が手がけるという面白い試み。
やはり、日本人とは感性が全然違って、戯曲そのものがまたまったく違うものに思えてくるから、演出ってのは面白いと思う。
ああ、こういう演出の仕方、こういう解釈の仕方があるのだなぁ、と目から鱗
好き嫌いは別れるのかもしれないけれど、音楽のように心地よく流れていくせりふや動き、私は好感触だった。

井川遥は本当に綺麗な女優さんで、見た目もそうだけど、演技もとても澄んでいてよかった。上手い役者、というのとは少し違うかもしれないけれど、ひたむきな清々しい芝居をする人だと思う。
印象に残ったのは、笠木さんと谷川さん。どこか暗さを背負った不思議な存在感を醸し出していて、この演出にぴったり合っていたと思う。